キチっているよね

パソコンで書いたキチった話です

高架橋はどうだ?

場所はとある海沿いの中都市(中核市)。市街中心部からは少し離れた所だ。

最初のうちは、重大事件や衝撃映像を扱う番組風に話が進んだ。ナレーションが何かを喋っていて、僕は高架道路下の建物の一階にいた。入口に近く、ガラス張りになっていて外の景色がよく見える場所だ。ふと見ると外に置いてあった荷物を大きなクレーンが釣り上げ運ぼうとしていた。荷物とクレーンは太く白い紐でつながっている。すると、会社側(操縦者)のミスで荷物が大きく揺れてしまい、建物のガラスに五回もぶつかり、ガラスは五か所とも大きく破損した。番組の出演者の「ああ~~~~」という声と、右上のワイプの嘆くような顔。そこに一人の若い女性が通りがかり、「大丈夫ですか?」と言いクレーンのひもを触った。突然クレーンの紐が荷物を離れ、女性は紐をつかんだまま持ち上がっていった。悲鳴を上げる女性。僕は建物の外に出た。ところがすぐに女性は飛び降りて無事だった。女性が降りられなくなるとかいう、ありきたりな展開だと思いました?とナレーションが言った。しかしクレーンは上がっていった。高架下にいるため、高架道路の底の部分にカーテンのように溝が走っているのが見えたのだが、その溝にクレーン先端の滑車が紐とともに吸い込まれていった。やがて滑車だけがはまって、溝を伝って動き始めた。ここらへんで番組の感じは終わった。僕は滑車を追って走り、途中でなぜか知らない女の子(年下)もついてきた。彼女も滑車を追っているのだ。その後滑車は、高架に上がる道がある建物に入っていった。この建物の説明は難しい。高架下にトンネルのように大きな空間が作られていて、アスファルトの坂道やエスカレーターがあり、隣接するデパートとの小さい出入り口もついている(デパート自体は高架下にはない)。この建物は多分、別の所に続く通路のようなものだろう。本当に高架に登れるのかはわからない。滑車はどういうわけか、溝を伝いエスカレーターの手すりを伝いだした。この時点で、前に同じような夢を見たような感覚にとらわれた。これが既視感か。本当に見たのかは不明だが、夢と同じような話の流れだったので、この後の展開も分かった。滑車は下りのエスカレーターの手すりを伝い、手すりが下に流れていく部分(降りるところ)まで来たら滑車は手すりに吸い込まれて、ガリッと大きな音を出して消えた。夢では、このまま滑車が見えないところを通って奥まで入り込み、それが原因で大爆発を起こした。高架は地面にぐしゃっと倒れ、大勢の死者が出た凄惨な事故として報じられた。

 僕は女の子と一緒に坂道を登って、すでに見えない滑車を追っていたが、僕は何も言わずにもと来た道を走って外へ出た。なぜ女の子に何も言わず逃げたのかは不明。そのまま建物の出入口まで来て、中を眺めた。黒い空間にライトの光が浮かんでいた。入口ではなぜか早くも騒ぎになっていた。と言っても人通りが多い所ではないので、そこにいたのは5人くらいだ。通路の中にいた人は、こちらとは反対の出入口へ走り、ある男性はデパートの出入り口から出てきた女性客2人をデパートの中に押し返した(夢ではデパート内の被害はなかった)。出入口付近で足が悪そうな中年女性がもたもた逃げていたので、別の男性がそれを助けて外に連れ出した。とにかく高架下の空間から人が避難していった。やがてシャッターが降りて、高架下に入れなくなった。女の子もとっくに逃げただろうと思う。それぐらい皆慌てて逃げていた。夢ではこの後高架が落ちるのが見たくて付近をうろうろした。だがよく見える場所がなくシャッターのところへ戻った。そして地震のような揺れの後、シャッターが開いて瓦礫の山が見えたのである。

 今回こそはよく見たいと思い、付近を見渡したら、少し離れた所に高架と同じくらいの高さの小山があり、道も通っているのが見えたのでそこへ行こうとした。すると家族に呼ばれ、車に乗るように言われた。ラーメン食べに行くぞーと言っていた。ここで僕は、離れた所から親戚の家に家族で遊びに来ていたという状況を思い出した。家族は現場付近にいなかったため騒ぎを知らない。僕は車のドアを開けると名残惜しそうに高架の方を見た。不意に揺れが起きた。「おっ」と思ったのもつかの間、小山から少し離れた所にある大きな山々から、灰色の岩が噴き出した。噴火したのだ。あまりに現実的ではない噴火だったが。辺りに小さな岩の粒が降ってきた。これは車に入らないと危険だ。しかし車に入ると高架の爆発を間近で見られない。迷っていると岩の破片の粉が降ってきて僕にかかった。仕方なく車に入り、ラーメン屋に向かうことにした。家族に「あの小山気になる」とか言って小山まで行こうと考えていたが、それも無理そうだ。そして車は高架を離れていく。車の窓を開けて見ていたが、爆発はまだ起きない。そこで僕は気付いた。対策が取られたのだと。つまり滑車がエスカレーターの手すりに巻き込まれても、その後爆発しないように改善されていたということだ。僕は納得し、なーんだと思い窓を閉めて町並みを眺めていた。結局爆発は起きなかった。